【SDGsを考える】#SDGs1 ─ 貧困を断つには

学校のPCの授業に付いていけないが、家が貧しいため、
1000円のキーボードだけで練習する。

 

NHKでの「貧困JK」のニュースが大きな話題になったように、社会は貧困に対する関心が高いです。

 

あの報道の真偽はともかく、日本の子供の6人に一人が貧困状態にあるというのは紛れもない事実です。
世界でも貧困についての関心は高く、国連の17の持続可能な開発目標にも、貧困をなくすことが一つ目の目標として掲げられています。

 

 

しかし、いまだ世界には貧困にあえぐ人々がたくさんいます。

 

なぜ貧困はなくならないのか。
その理由の一つとして、「貧困の再生産」という考え方があります。
貧しい家庭で育った子供はその貧しさゆえ、十分な教育を受けられず、
そのため大人になっても高収入な仕事に就けず、貧しいままで、それがまた子供にも連鎖する、という考え方です。
文部科学省のデータからも見て取れるように、確かに両親の収入は子供の大学進学率に大きく影響しています。

 

この富裕層と貧困層の格差をなくす方法として、
最近「21世紀の資本」で話題のトマ・ピケティ氏は税のバランスを変えることを提案しています。
消費税を増額するのではなく、相続税、固定資産税の累進課税を強化したり、低所得者に対する課税を減らしたりすることで、格差を縮めて貧困をなくそうとしています。

 

しかし、この方法はあまり良い解決策とは思えません。

 

まるで風邪を引いてから咳止め、解熱剤を飲み、そもそも風邪をひかないように予防することを怠るように、税金でバランスをとることは対症療法であり、根本的な解決にはつながらないのでしょうか。

 

 

では、貧困を根本から解決するにはどうすればよいのか。

 

それは教育の質を高めることではないでしょうか。

 

質の高い教育を受けることで、子供たちが将来に夢や希望を抱き、またそれを実現させる力を身につけさせ、子供たちの可能性を発揮することができれば貧困から脱することができます。

 

まずは学校教育、授業料の減免、将来に役立つカリキュラムの作成が必要です。

例えばフィンランドでは、大学までの学費が無料であり、プログラミングを必修化している地域もあるそうです。

 

貧困の解決方法、それは教育ではないでしょうか。

 

(事務局支援員・大阪市立大学2年・永岡慎吾)

 

 

参考:
http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/sdg/post-2015-development-agenda/goal-1.html
http://www.news-postseven.com/archives/20160909_446737.html
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpab200901/detail/1296547.htm
http://m.huffpost.com/jp/entry/4457438?ref=topbar
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=8528
Photo via VisualHunt

平成29年度学生代表選出のお知らせ

大学生を対象とした海外インターンシップの運営を行っている特定非営利活動法人アイセック・ジャパン(以下、アイセック・ジャパン)は、平成29年度の専務理事 兼 事務局長を10月14日に選出しましたのでお知らせします。
アイセック・ジャパンでは毎年、次年度の学生代表である専務理事 兼 事務局長へ立候補する学生を全会員約1,800名から募り、10月に選挙を開催して全国25大学委員会の委員長による投票で選出しています。
本年度は3名の立候補がありました。 本選挙の結果および詳細は下記の通りです。 なお、本選挙の結果は秋期国内総会にて正式に承認されています。

―― 記 ――

【当選者】

  • 熊本大樹 慶應義塾大学 総合政策学部3年(平成28年度 慶應大学湘南藤沢委員会 委員長)

【立候補者】

  • 熊本 大樹 慶応義塾大学 総合政策学部 3年(平成28年度 慶應大学湘南藤沢委員会 委員長)
  • 黒尾 玲奈 一橋大学 法学部 法律学科 3年(平成28年度 一橋大学委員会 委員長)
  • 牧原 宙哉 東京大学 教養学部 文科一類 2年(平成28年度 事務局 事業開発担当)

【開催期間】

  • 投票・平成28年度 専務理事 兼 事務局長 選出 平成28年10月14日(金)
  • 選挙答弁 平成28年10月12日(水) - 14日(金) (※事前準備のため、秋期国内総会開始前日から実施)

以上

次年度学生代表・熊本よりご挨拶です。

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平素よりお世話になっております。
この度、アイセック・ジャパン次年度学生代表に選出されました、慶應義塾大学3年の熊本と申します。
今、目まぐるしく変化する世の中において、若者一人一人が強いリーダーシップを開発し、発揮することが必要とされています。
だからこそ、一人でも多くの若者が、社会に顕在化する課題に目を向け、アクションを起こすことが必要です。
アイセックは次年度も、若者の今後の人生の意思決定に関わるような原体験の提供をしてまいります。
そして、社会を構成する様々な個人・組織との“共創”を推進し、社会に様々な”動き”を作り出せるリーダーの輩出を目指す1年にしていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
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<特定非営利活動法人アイセック・ジャパンについて>
設立:1962年 所在地:東京都新宿区新小川町4-16 及川ビル3F
代表:各務 茂夫(東京大学教授 産学連携本部イノベーション推進部長)
URL:http://www.aiesec.jp/
126の国と地域に支部を持つ世界最大の学生団体であり、日本国内では25の大学委員会で活動しています。次代を牽引する人財の輩出を目指し、一定期間海外で就業体験を積む海外インターンシップを学生に提供しています。

< 本件へのお問い合わせ先>
特定非営利活動法人アイセック・ジャパン 広報・ブランド戦略局 担当:鬼頭
電話:03-6457-5806 Fax:03-6457-5809
Email:info@aiesec.jp

【SDGsを考える】#SDGs2 ─ 行動を起こす

痩せ細った身体。

肌が骨にはりついているような、身体の肉が削げ落ちた子供たち。

頭が大きくアンバランスに思えるほど、身体が細く小さい。

 

私たちが暮らす、同じ地球で、そんな子供たちが懸命に毎日を生きていることを知っていますか。

 

そして私たちと同じ大学生が、その現実に真っ直ぐに向き合い取り組んでいることを知っていますか。

 

 

今、私たちの生活の裏側で、世界ではおよそ7億9500万人が飢餓に苦しんでいます。

そのほとんどが開発途上国に住み、そこでは人口の12.9%が栄養不良です。

子供は大事な労働力と考えられ、主に農作業に繰り出されますが、そうして作り出された食べ物は出荷されていき、働き手には僅かな収入しか残らない。

開発途上国全体で6600万人の小学生が空腹のまま学校に通っているのです。

 

そのような現状を変えるための、SDGsの2つ目の目標は、『飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する』ことです。

 

この目標にwindset FARMSが挑んでいます。

この団体によると、持続可能な農業とは、「農家の環境に悪い影響をほぼ残さず無期限に生産できる能力」だとしています。

それは新しい農業技術の開発に留まらず、

「環境管理、効率の良い農業、農業コミュニティーの繁栄」という3つのゴールを統合したものだとしています。

 

それを達成するために行われていることで、最近よく言われるのが遺伝子組み換え(GM)作物ですが、それだけが持続可能な農業に向けた取り組みではありません。

 

その例として、さきほど紹介したwindset FARMSでは、集めて処理をした雨水を潅水に利用したり、昼間に取り入れた太陽の熱気を夜に逃さないように全温室に保温カーテンを取り入れたりしています。

 

また、独立行政法人国際協力機構(JICA)では、対象国の農業の特徴に合った農業政策を支援しています。

具体例としては、灌漑施設などの改善を行ったり、穀物や家畜の生産技術の確立に取り組んだり、組織強化などの農業経営の改善に取り組んだりしています。

 

しかしこの問題に取り組んでいるのは、「大人」だけではありません。

 

組織改革やその浸透などへの取り組みは、現在世界各地で、専門家ではない一般の若者によっても進められています。

 

その代表的な団体にyouth ending hunger(YEH)というものがあります。

YEHは15から24歳の若者が活動している団体で、日本が本部のhunger free world(HFW)の青少年組織として飢餓や貧困の問題解決を目的として活動しています。

飢餓問題解決のための開発事業や啓発活動などを行っています。

具体的には、食事や貿易をテーマとしたゲーム大会を開催したり、支援金の確保の為にスポーツの大会に食べ物の屋台を出店したりしています。

 

このように、海外の飢餓の問題に対して実際に取り組んでいる若者がいます。

 

私たちは食料に困ることの少ない日本で生活をしている為に、その裏側で飢餓に苦しむ人たちがいることを忘れがちです。

 

しかし、日本で食料に困らずに生活している私たちだからこそ、

先進国で持て余しているお金や食料をどのように扱っていくのか、

比較的時間に余裕のある大学生の今こそ考えるべきなのではないでしょうか。

 

もう既に行動を起こしている人たちがいます。

その人たちの活動と想いを知り、もう一度、世界で起こっている飢餓の問題について考え直してみませんか。

 

 

 

【参照URL】
・AFPBB NEWS
http://www.afpbb.com/articles/-/3050053
・国連World Food Program(WFP)HP
http://ja.wfp.org/hunger-jp/stats
・産経ニュース
http://www.sankei.com/life/news/140918/lif1409180019-n1.html
・独立行政法人国際協力機構(JICA)HP
http://www.jica.go.jp/activities/issues/agricul/approach.html
・windset FARMS HP
https://www.windsetfarms.com
・youth ending hunger HP
http://www.youthendinghunger.net/about/index.php

 

 

【イベント開催報告】日本全国から学生300人が参加 SDGsをテーマとした社会人・学生登壇イベント

海外インターンシップを運営する特定非営利活動法人アイセック・ジャパンは、2016年10月16日のSDGs(持続可能な開発目標)をテーマとした社会人・学生登壇イベント「Youthspeak Forum 2016」の開催報告を発表いたします。

 

昨年9月にSDGsが掲げられ、今、社会課題解決に向けて世界が動いていく必要性が高まっています。これからの世界を作る私たち若者こそが、社会課題に対して何ができるのか、考えていかなければなりません。そこで、多岐にわたる領域から登壇者をお招きし、講演やパネルディスカッションをしていただくことで、考えるきっかけを作ることにしました。

参加者として全国から集まった約300人の大学生にとって、SDGs達成に向けて最前線で動く社会人から学ぶ貴重な機会となりました。また、同年代ですでに社会で価値を発揮している方々によるパネルディスカッションが繰り広げられた第4部では、参加者から「想いをもって活動し続けていくためには?」「チームで活動していくときに気を付けることは?」という質問が出るなど、参加者自らに生まれた使命感も感じるイベントとなりました。

今後は、弊団体ホームページ(http://www.aiesec.jp/)にて、ご講演内容の記事などを配信する予定です。ぜひご覧ください。

 

<Youthspeak Forum 2016イベント概要>

日時:2016年10月16日(日) 13:00~17:00

場所:政策研究大学院大学 〒106-0032 東京都港区六本木7丁目22-1

主催:特定非営利活動法人アイセック・ジャパン

内容

1.講演:「社会課題と自己の接続について」

Wake Up Japan 共同代表/(特活)オックスファム・ジャパン 鈴木 洋一様

2.講演:「SDGsとは何か」

国連広報センター 所長 根本 かおる様

3.パネルディスカッション:「社会課題をどのように解決していくのか」

一般社団法人Japan Innovation Network 専務理事 西口 尚宏様

公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン アドボカシー・スペシャリスト 大野 容子様

外務省 国際協力局 地球規模課題総括課 遠藤 智様

Japan Gaza Innovation ファウンダー 上川路 文哉様

4.パネルディスカッション:「若者としてどのように社会課題に関わっていくべきなのか」

任意団体manma 創設者・代表 新居 日南恵様

NPO法人 僕らの一歩が日本を変える 代表理事 後藤 寛勝様

株式会社ハピキラFACTORY 代表取締役 正能 茉優様

一般社団法人 re:terra lab. 代表理事 渡邉 さやか様

【Youthspeak Forum 2016】
manma 代表 新居日南恵さん カウントダウンインタビューNo.1

カウントダウンインタビュー第一弾は任意団体 manma 代表
新居日南恵(におりひなえ)さんへのインタビューです。

現在慶應義塾大学法学部政治学科に在学中の日南恵さん。今回はYouthspeak Forumに向けて、日南恵さん自身の活動や課題意識について、お話を伺いしました。

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ーご登壇を引き受けていただいた理由から、ご紹介いただけますか。

まず、代表の福村さんからお話をもらったことが大きかったです。
同世代で尊敬する友人と一緒にできることがあるならぜひ、と思いお引き受けしました。

ーそうだったんですね。アイセックのことは以前からご存知でしたか? 

名前を聞くことは以前から多かったのですが、最近manmaのホームページにヒアリングの問い合わせをいただくことが増え、何人かにお会いする機会がありました。

会った人たちはどの人もとてもまっすぐで、こんなに頑張っている人たちが1000人以上いるってすごいパワーになるな、と感じました。

アイセックの人たちは、今も素晴らしいけれど、もっともっとできることがあるんじゃないか、やり方次第では、本当に未来を変えるエネルギーを秘めているんじゃないか、という期待の気持ちが湧いてきた、というのも登壇を決めた理由の一つです。

ー勿体無いお言葉ありがとうございます。

 

ー日南恵さんご自身のバックグラウンドについて、教えてください。

別の記事でも書かせていただいているのですけど、私の中学時代は、それはそれは内気な女の子だったんです。それこそ、一目散に家に帰って、ドラマを観るような。

ー今のお姿からは想像がつきませんね。何か変化のきっかけがあったのですか?

はい。中高一貫に通っていたので、受験をすることなく高校に入ったのですが、それからしばらく経つと、大学を意識するようになってー今の環境を変えなきゃ、と考えるようになりました。そんな時、NPO法人カタリバのページを見つけました。

詳しくは私が編集しているコチラの記事を読んで欲しいのですが(笑) カタリバとの出会いをきっかけに、私の高校生活は見違えるように変わりました。様々な学生団体に参加し、色々な活動に打ち込むようになったんです。

高校3年生の時には、全国の高校生100人と国会議員が永田町で社会問題について議論するイベントを行う団体「僕らの一歩が日本を変える。」を友人たちとともに創設し、ある種の達成感で満たされていました。

ー様々な活動をされていたのですね。その中からmanmaを立ち上げよう、と思ったきっかけはありますか?

きっかけは、「自己肯定感(自分の存在そのものに対する肯定感)」というキーワードに高校時代出会ってからですね。同世代と関わっていく内に、自分の存在に自信を持てない人の話を多く聞くようになって…。そんな中で、「何かができるから」ではなく「存在そのものに価値があるから」という自己肯定感を持っていないと、人は生き残っていけない、という結論に至りました。そしてそのためには家族の存在が重要だと、気づいたのです。

もともと、経済社会がどんなに良くなっても人間一人一人が良くなければ社会は良くならない、という価値観を持っていたのですけど、それから私の興味は、どんどん政治や経済などの「社会」への関心からそこで暮らす「人」に変わっていったんです。

…話が長くなりそうなので、当日にお話ししても良いですか?

ーもちろんです!

 

ーmanmaでは、どのような活動をされているのですか?

manmaは、”いまの女子大生の手で安心して母になれる社会をつくる”をコンセプトに活動する、女子大生チームです。学生が現役子育て家庭の日常に1日同行し、生き方のロールモデルの生活を体験する「家族留学」の取り組みを中心に、就職前の学生に仕事のキャリアだけでなく、その先の結婚や出産も含め、主体的に人生を設計する機会を届けています。

ー活動の中で、社会に対して感じた課題意識などあれば、教えて下さい。

沢山あるんですけど、大きくいえば現状の日本の家庭環境がとても閉鎖的なことが課題だと感じています 。例えば家族留学をお願いする中で「私が100%育てないと子供が悪い子になるー誰か他人に預けて子供がぐれたら、絶対に許せない」なんてそれくらい強い言葉にも触れて…。

—確かに、現代の母親には様々なプレッシャーがのしかかっていますね。

そうなんです。介護の問題、家事労働の問題もあって、自分も働いていて、子供も育てなきゃいけない… これではいっぱいいっぱいになってしまいます。子育てを頑張りたい気持ちはあるけれど、完璧にやりきれないもどかしさに葛藤を抱いているひとばかりです。そんな余裕のなさは子供にも伝わります。また、親にとっても、24時間365日、やるべきことが常に出来ていない自分がつきまとっていることは、ものすごいストレスとなってしまいます。

なおかつ、子育てに他者が介入しないと、親以外から見守ってもらえる、愛着をもらえる機会が生まれません。そして親以外の価値観を知らない子供は、親の価値観に必死で合わせようとし、その中だけでのみ、評価されようとしてしまうのではないか、と思っています。

—近年、多様性を育もうとする試みが多いのにもかかわらず、ですね。

はい。なので、子育ての負担軽減という意味でも、子供たちの価値観を育てるという意味でも、子育てに第三者が関われるような動きがもう少し広がっていけばいいな、と思っています。

—私も、そう願っています。

 

ー今回のYouthspeakのテーマである「2030年の社会」は、どのように想像していますか?

2030年の未来ですか… 実は正直、想像がついていないんです。もともと私、「人生は社会実験だ」と思ってるんですよ(笑)

—社会実験、ですか!

なんていうか、私子供の頃はお話しした通り大人しかったんですけど、manmaの活動を通じて、オタクっぽさが現れ始めたな、と思っていて。つまり、何が言いたいかというと、manmaの事業を通して社会に向けて課題意識を投げかけていくことで、全然今まで思ってもみなかった反応や学びが自分の中に飛び込んできて、それを深掘りしていくことが楽しいんです。だから、未来のことははっきりとは見えないけれど、目の前の一つ一つの謎を解き明かしていくなかで、キャリアを作っていきたいな、と。

—それはやはり、自己肯定感という「テーマ」が定まったから、ですかね。

そうだと思います。テーマといえば、実は春から慶應の大学院—慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント研究科に進学が決まっていて、そこでも「子供の自己肯定感」をテーマに研究しようと考えています。

—ええ!?全く存じ上げませんでした。おめでとうございます!

ありがとうございます!言うタイミングを逃して…(笑)

—なんでまた、SDM(慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント研究科)なのですか?

SDMって、学問が本当に分野横断的で、学生も社会人の方が多くいます。事業を続けながら、私の興味分野を研究したいと考えた時に、ここしかない、と思いました。

—日南恵さんの学問でのご活躍も、楽しみにしています。

 

ーそれでは最後に、参加者である若者たちへ、メッセージをお願いします。

若い間にしておくべきことの一つは、「リスクを取ること」 だと考えています。一歩踏み出すことの怖さは、もちろん知っていますし、と同時に、その楽しさも知っているつもりです。

このフォーラムが、この記事が、一歩踏み出す勇気になれば、幸いです。当日、お会いできることを楽しみにしています!

—日南恵さん、ありがとうございました。
<プロフィール>

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新居日南恵[におり ひなえ]さん

慶應義塾大学法学部政治学科 在学。東京出身。1994年生まれ。

2014年に”いまの女子大生の手で安心して母になれる社会をつくる”をコンセプトに掲げ、任意団体「manma」を設立。2015年1月より学生が子育て家庭の日常生活に1日同行し、生き方のロールモデル出会う体験プログラム「家族留学」を開始。

 

 


YouthSpeakとは、若者が社会に対して意見を発信し、多くのセクターや専門領域のアクターとつながり、行動を起こすことを可能にするプラットフォームです。

社会に存在する問題は様々な要因が複雑に絡み合っているため、1人の力、1つの組織の力では本質的な解決ができません。
多くのセクター、多くの専門領域、そして若者がつながり、社会に対して課題解決に向けた動きを起こしていくことが必要です。

YouthSpeakは「YouthSpeak Survey」「YouthSpeak Insight」「YouthSpeak Forum」「YouthSpeak Project」という4つのプロセスでそれを実現します。

2017年度は、YouthSpeak Surveyの回答者数5000名を目指し、サーベイの更なる普及に努めています。
日本全国の若者のみなさま、ぜひサーベイの回答やSNSでのシェアなどで、ご協力いただければ幸いです。

 


 

 

3Dプリンターで途上国の教育問題解決に向かう!ーーアイセック慶應湘南藤沢委員会 村上夏月さん

空間に、樹脂や金属などの材料を、何層にも積み重ねていくことにより、立体造形物をつくる3Dプリンター。

みなさんは、この3Dプリンターが、どこで、何に使われているか知っているでしょうか。

 

 

文房具で有名なゼブラ社では、3Dプリンターで試作品を作ることにより、時間も費用も抑えることに成功しました。

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【アルテック株式会社 文具業界での3Dプリンタ活用例】
http://www.3d-printer.jp/katsuyou/pen/

 

障害により手の動かせなかった子どもは、大きな補助器具しかなかったとき、3Dプリンターで、ちょうどいいサイズもの作ることにより、初めて自由に手を動かせるようになりました。

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【アルテック株式会社 医療業界での3Dプリンタ活用例】

http://www.3d-printer.jp/katsuyou/medical/
http://www.3d-printer.jp/applications/

 

また、アメリカでは、巨大な3Dプリンターを用いて一軒家を建築を目指すプロジェクトも行われており、今後、災害時の仮設住宅や発展途上国の住居問題の解決の可能性も広がると考えられています。

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【CONTOUR CRAFTING】
http://www.contourcrafting.org/
http://o2o.abeja.asia/product/post-6363/

 

このような様々な可能性を秘めた3Dプリンターの最大の特徴は、人が、頭の中に持ったイメージを、現実に作れることだと思います。
イメージを形にする。まさに言葉の通りです。

少し話は変わりますが、いま、東南アジアでは、子どもたちが自分から積極的に学ぶことができていない現実があります。
日本でも、周りからの言葉のみによって学習をしている、受け身の教育が問題視されることがあると思います。

人間の想像力と、機械の創造力を使って、ものを形づくる3Dプリンターや3Dペンを、まだクリエイティビティの発展していない教育現場に導入し、授業の質の向上を図る。

今回は、そんな今までにない海外インターンシップの企画に挑んだ、アイセック慶應湘南藤沢委員会の村上夏月さんにお話を伺ってきました。

 

*****

 

ー今回企画した海外インターンシップが目指す、子どもたちの変化はどのようなものでしょうか?

いま、東南アジアの初等教育機関では、講義式で一斉に行われる受動的な教育が行われ、手や頭を十分に活用していないという問題があります。
そこで私たちは、3Dプリンターなどのテクノロジーを活用し、実際に子どもたちが手を動かして体験し、新しい視点を与えられるような教育を取り入れてみようと思っています。
例えば、空気抵抗の勉強をするとして、いろいろな形の小さな車、紙飛行機を教材として使えば、もっとわかりやすくイメージできますよね。
また、いつも学習するときは、ノートと鉛筆で、二次元の空間をベースにしていると思います。
だから、x軸とy軸というふたつの概念はあるのですが、3Dプリンターや3Dペンを使うことによって、z軸という3D概念も発見できると思います。

ー具体的に海外インターンシップではどのようなことをしようと考えていますか?

海外インターンシップでは、事前に3Dプリンターを使って教材を作り現地に持っていく、3Dペンや3Dプリンターを現地で実際に子どもたちと一緒に使ってみるという二種類のことをします。

前者は、インターン生の興味ある分野や社会課題に対して、3Dプリンターで出力した教材を用いて、子供たちに授業を行います。ミニカーや人体模型など、授業内容を設計しながら、必要な教材を作成して持って行きます。

後者は、インターン生が実際に3Dペンや3Dプリンターを用いた授業を行い、子供たちが直接的に立体や3D概念に触れ、学ぶ機会を作ります。
私たちにとっても、例えば牛乳パックは普通縦に立っているけど、作るとなったら面積の大きい側面を下にしたほうがいい。
そんな新しいモノの見方や感覚を大切にしたいです。

ーこの海外インターンシップを企画する中で、悩んだこと・大変だったことはありますか?

東南アジアの貧困地域は、学校がない、ペンがない、紙がない。そんな状況の場所もあります。
その中で、3Dプリンターという新しい技術を導入することに社会的な価値はあるのか、とインターンシップを企画しながら、疑問を感じてしまうことがありました。
学校建設や物資的支援を行わないと、根本的な解決にはならないと思ったんです。

ーその違和感とどう向き合っていきましたか?

周りの人と話しているうちに、「自分はアイセックのインターンシップを考えているんだ」ということに気付きました。
アイセックのインターンシップには、社会問題の解決を目指すだけではなく、共創的リーダーシップの持った人材を輩出するという、ふたつの側面があります。

インターン前の準備から現地でのインターン中、帰国後までの全体を通して、インターン生は新しい学びとスキルを身につけ、様々な感情や思いを抱き、経験を得ます。これまでに大学で学んできた知識や自分の関心事を、3Dプリンターというテクノロジーをひとつの手段として用いて「形」にし、様々な人と協働しながら社会にアプローチする。これが、このプロジェクトの名前「Shape your Knowledge」の想いです。そして、インターン生が今後さらなるリーダーとなっていくことを考えたとき、インターン生の可能性を最大限引き出せるような研修を作りたいと思いました。

そのように、長期的な視点でインターンを考えられるようになると、東南アジアの教育を少しでも変えられるかもしれない、インターン生を成長させられるかもしれない、このインターンシップを継続していきたい、そう思うようになりました。

ーこの海外インターンシップを企画する中で、学んだことはありますか?

周りの人と繋がり、同じ志を持つことで生まれる力の大きさを知りました。
「共感が生む力」です。
そして、それを生むために必要なのは、自ら発信することと行動することだと感じました。

ー具体的に、海外インターンシップ企画前とどのようなところが変わったと思いますか?

もともと人と話すことは好きでしたが、自分はこうしたい、という想いを人に伝えることは多くありませんでした。
しかし、自分の言葉で、自分の描くビジョンを、人に伝え続けていると、いろいろな企業の方から、「ぜひ一緒に実現しましょう」と言ってもらうことができ、最初は自分だけの小さな考えだったことが、たくさんの人と共有する夢になりました。
自分が思っていることと、他の人が思っていることとが繋がったときに、生まれる力は本当に大きなものです。
そして、人と人が繋がることにより、可能性は広がります。
同じ方向に向かっていけることの楽しさ、嬉しさ。
たくさんの新しいことを学びました。

同時に、今まで気付けなかった周りの人の支えの大きさも知りました。
アイセックの同じ委員会のメンバー、企業の方、インターン生。
たくさんの人に支えられ、今があると思っています。

ーこの海外インターンシップを通して、インターン生、現地で教育を受ける学生の理想の姿を教えてください。

インターン生には、このインターンシップを通して、「自分が見つけた課題」を、「自分のスキルや行動によって、解決する力」を持った人になってほしいと思っています。
このバランスってすごく大事で、課題だけ見つけてもスキルや、あるいは人を巻き込む力などがないと解決できないし、逆にスキルはあっても、自分で気付く力がないと、それは活かせないですよね。
だから、このふたつの大切さを感じ、自分のものにしてほしいです。

また、現地の子どもたちにとって、学校は新しく学べることが多く、自ら手や頭をたくさん使って考えたり作ったりすることって楽しいんだと思ってもらったり、3Dプリンターや3Dペンを使うことによって、視野や考え方を広げてあげられたら嬉しいです。
例えば、数学やテクノロジーに興味を持つようになった、将来は先生になりたいと思った、今までは絵しか描いたことがなかったけど立体工作もするようになったなど、子供たちの興味や選択肢、考えや行動の幅が少しでも広がって、楽しく、夢を持って生きられるようになったら素敵だと思います。

ー今後この海外インターンシップをどうしていきたいですか?

私たちは5年後のビジョンとして、現地で3Dプリンターを使える環境、そしてそれを扱える人材が揃っている状態を掲げています。
そこに通う生徒全員が、主体的に動き、自由に発想し、クリエイティブに学ぶことのできる教育環境を整えたいです。
そしてそれは、子どもたちの将来をより豊かにすると思います。

 

*****

 

お話ありがとうございました。

日本の教育にも触れましたが、詰め込み教育が問題になり、知識より、豊かな発想力や考える力を身につけようと始まったのが、ゆとり教育でした。
2002年に土曜日が完全に休校となったのも、休みとなった時間に、自分で学習してほしいという意図がありました。
しかし、その時間が有効に活用されず、学力低下などが問題視され、現在脱ゆとり教育という方針となっています。

教育に関する問題が数多く存在する中で、私たちにできることは、今起こっている問題を、過去から学び、様々なアプローチを考えていくことだと思います。
そして、ひとりひとりがしっかりと意見を持ち、発信し、ひとつずつでも行動を変えていくことが、問題解決への第一歩につながると考えます。