30年後、東南アジアでPresenceを発揮できる人材を輩出する“仕組み”を創る。
━青山学院大学 地球社会共生学部 平澤学部長×アイセック・ジャパン「産学提携プロジェクト」

30年後、東南アジアでPresenceを発揮できる人材を輩出する“仕組み”を創る。

━青山学院大学 地球社会共生学部 平澤学部長×アイセック・ジャパン「産学提携プロジェクト」

 

「30年後、世界経済の中心はアジアに移行する」。その未来を見据え、2015年の学部新設以来、海外留学の必須化など新たな試みを図る地球社会共生学部(青山学院大学)平澤学部長。今回、アイセック・ジャパンとの提携協定「産学提携プロジェクト」の全貌や輩出したい人材像などを、次世代を担おうとするアイセックメンバーがインタビューしました。そこから共創によって生み出される可能性を探ります。

(参考:プレスリリースhttp://www.aiesec.jp/20160314press/)

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◯平澤学部長 プロフィール

一橋大学経済学部を卒業後、同大学大学院修士・博士課程へ。

一橋大学経済学部助手、青山学院大学経済学部専任講師、助教授、教授。

2006年経済学部長。2012年に青山学院大学副学長就任。2015年地球社会共生学部長に就任、現在に至る。

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━ Q:地球社会共生学部のカリキュラムの特徴は?

カリキュラムを構成する特徴は、大きく34つ。東南アジアへの海外留学を必須にしていること。週6コマの英語教育を通じた国際人としての基礎づくり。実務家出身の担当教授が1/3以上で構成された教授陣。そして、21世紀の中葉に向けて解決していかなければならない差別、貧困、紛争、情報格差といった地球規模の課題に立ち向かうための幅広い社会科学の学びです。

 

━ Q:貴学部は、2015年新設と比較的新しい学部。ですが、その誕生の背景を教えてください。

日本は少子高齢化により生産年齢人口の減少が急速に進んでいます。そうした中、高い文化的経済的水準を維持していくためには一人あたりの生産性(効率)をあげることが必要です。そのためには、少数のエリートだけではなく、より多くの若者がグローバルに働ける人材になることが必要です。今、全世界のGDPは40%が米と西欧で成っていますが、30年後には20%と減少し、一方でアジアは30%から50%になると予測され、今後、アジアの中でも中心が中国から東南アジアに移っていく可能性が高いと考えています。だからこそ、今後しばらくは東南アジアに対してプレゼンスを発揮出来る人間を輩出する必要があると考えています。

今まで多くの大学は知識伝達型のカリキュラムを組んでいましたが、今後は、主体性、積極性を持って問題を発見し、学びを社会に展開していける人材になるために、大学生のうちから実務も学んでいく必要があります。

 

━ Q:なぜアイセックとの提携を決めてくださったのか? アイセックの強みと思うところは何ですか。

歴史があるから信用でき、さらに企業との接点をたくさん保有し、学生のニーズに合わせたバランスのよいインターンシップ先を提供できると考えたためです。

既に、送り出しでは2名の希望者がおり、受け入れでは、外国人留学生がアイセックのプログラムへの参加を志望してくれています(産学提携プロジェクトとして、本協定学部の留学生に向けた海外インターシッププログラムを企画)。学生同士がプログラムを推進する中で影響を与え合ってくれる効果は、期待以上です。

 

━ Q:この学部の輩出したいリーダー像と取り組んでほしい課題、そしてリーダーはどのようなプロセスで

輩出されると思われますか?

私たちが輩出を目指す人材像は「サーバントリーダー」。自分が競争を勝ち抜いて先頭に立つというよりも、

気づいたら自分の後ろに人々がついてきたというリーダーです。この意味で、まさに「共生」というコンセプトを大事にしていきたいと思っています。青山学院の源流のひとつは、明治初期の動乱の日本に米国からやってきた23歳の若き女性が設立した「女子小学校」です。私たちの学部が理想とするリーダー像はまさにこの女性のなかに見出だすことができます。

 

そのようなリーダーに地球社会共生学部として取り組んでほしい課題は、途上国や新興国の成長を阻むGlobal Issuesの解決です。東南アジアが順調な成長に失敗することになると、30年後のアジアに、雇用が不足し数億人単位の失業者が出てしまうかもしれない。それは大変な地球規模の不安定要素であり、先進国はこのような事態を避け、途上国の成長をささえる義務があると思っています。

 

━ Q:そのようなリーダーを輩出するためのプロセスとは

若いうちに狭い「Comfort Zone」から抜け出す経験をすることが最も必要だと考えています。そのために、地球社会共生学部では学部生に対して半期以上の留学を必須としています。古い時代には留学は先進国の知識を取り入れるためのものという認識だったかもしれませんが、世界で自由に活躍するためのComfort Zoneから抜け出す経験を提供するためのものとしても位置付けていきたいと思っています。

 

━ Q:「Comfort Zone」から抜け出そうとする若者が少ない印象があります。日本においては、どうすればより多くの若者が「Comfort Zone」から抜け出そうとすると思われますか?

 

少子高齢化により、親が子供に一身の期待をかけ教育費をかけることで親孝行な子供ほど留学に行くことの機会費用を、過大に評価してしまっているのかもしれません。一方、地球社会共生学部は、女性の割合が多い傾向にありますが、女性は、留学に行くことで生涯年収が上がるという調査データもあるようです。

 

また、地球社会共生学部の特徴としてSGH(スーパーグローバルハイスクール)出身の学生が多いこともあり、留学に対して期待感を持った学生が入学してくれています。そして、留学の次にチャレンジしたいのが海外インターンシップです。

 

だからこそ、アイセックも、しっかりと事例を蓄積してそれを発信していくのが重要ではないかと思っています。

海外では学生にとって在学中のインターンシップは当たり前と言われています。留学も当たり前であり、インターンシップも当たり前となっていく。そんな状態になることを期待しています。

 

━ Q:これからのアイセックに期待すること

まず学生がこういう活動をやっていることは素晴らしいと思います。それぞれの大学でアイセックを知っていない人がいないという状況をまずは作って欲しい。そして、これからを担うグローバルリーダーの人口ボリュームを増やしていくことが大事だと改めて思います。そのための仕組みづくりとして、いい事例を共に創っていきたいです。