【開催報告】freee株式会社様に組織の価値基準をテーマにご講演いただきました。

2017年12月23日、国立オリンピック記念青少年総合センターにて、アイセック・ジャパンの次年度経営層を担う約200名の学生メンバーを対象に、freee株式会社様に「組織の価値基準」をテーマにご講演を行っていただきました。

 

ご講演の流れ

  1. freee株式会社の事業について
  2. freee株式会社の組織について
  3. アイセック・ジャパン アルムナイ*のfreee株式会社 大島佑斗様によるご講演
  4. 組織の価値基準を作るワークショップ

(*アルムナイ:OB・OGのこと)

 

1. freee株式会社の事業について

はじめに、freee株式会社様にて新卒採用責任者を務める高森昂大様より同社の事業についてご説明いただきました。

同社は、「スモールビジネスに携わるすべての人が創造的な活動にフォーカスできる」社会を目指して活動しています。

スモールビジネスとは、主に中小企業のことを指しています。日本には数多くの中小企業が存在していますが、その中小企業の多くが人材や投資余力に限りがあり、会計・人事労務といったいわゆるバックオフィスの機能・サービスの充実化や効率化で大企業よりも遅れていることが課題となっています。バックオフィス業務の非効率によって、労働生産性が高い「本来の事業活動に集中できないのはもったいない。」というのが同社の根幹の考え方になっています。

同社は、現在「クラウド会計ソフト freee(フリー)」を80万を超える企業に提供していることで知られていますが、今後は会計や人事労務ソフトに留まらず様々なサービスを展開し、スモールビジネスの事業にとって不可欠なプラットフォームになることを目指しています。

 

2. freee株式会社の組織について

次に、freee株式会社の価値基準についてお話いただきました。

 

価値基準とは、強く、そして意思決定の早い組織であるために、その組織らしい行動や価値判断を行う基準のことです。

様々なバックグラウンドの人が集う組織で、早く意思決定を行い、成長できる強い組織を作るためには共通の価値観・価値基準が必要になります。

 

参考:freeeの組織力を最大化する工夫はトイレから | クラウド会計ソフト freee – 佐々木大輔のブログ

 

freee株式会社様の価値基準は以下の5つです。

【1】本質(マジ)で価値がある

【2】理想ドリブン

【3】アウトプット→思考

【4】Hack Everything

【5】あえて、共有する

この5つの価値基準が意思決定のツールになっていて、経営層だけでなく現場のメンバーもその価値基準に基づいて意思決定をしているそうです。

 

3. アイセック・ジャパン アルムナイのfreee株式会社 大島佑斗様のご講演

次に、アイセック・ジャパンのアルムナイで、現在freee株式会社の大島佑斗様がアイセック明治大学委員会の経営層を務めた現役時代を振り返って、価値基準を組織として持つことの重要性をお話していただきました。

 

まず最初に、現役時代に組織として上手くいったことを振り返り、「チームで共通の価値観を持っていたことが要因として大きかった。」とおっしゃっていました。

大島さん:

当時、共通の価値観を持ち意思決定することで事業の成長率をあげることを組織戦略の1つとして意識していました。

特別優秀なセールスマンなどがいたわけではない中でも目標を達成できたのは、「Venture committee」という共通の価値観を組織全体で持ち続けられたことだと考えています。

「Venture committee」という価値観を意識した背景は、2つありました。

1つ目は、前年度活動量が多かった割に成果が上がらなかったことです。成果をしっかり上げていくベンチャーになる必要があると感じていました。

2つ目は、「明治大学」という学風からも反骨精神が強く、まだ明治大学委員会は設立から歴史が浅く、他の委員会との対比がベンチャー企業と大企業の関係に似ていて、ベンチャーという価値観が浸透しやすいと思っていたためです。

そのため、「Venture Committee」という価値観を掲げ、メンバーが起業家精神を持つように意識付けしていきました。

委員会内にその意識付けをするために、経営陣の多くがベンチャー企業でインターンをしていたので、ベンチャー企業での意思決定をしっかり学ぶようにしていました。

アルムナイとの交流会を現役からのピッチイベントの形式にしたり、新規事業にメンターをつけたりして、点を点を線としてつないで「Venture Committee」という価値観がストーリーとしてわかるように施策を行っていきました。

その結果、自分たちが急成長するベンチャー企業にいる一員だという感覚を持ち、「Venture Committee」という価値観が浸透していきました。

早く、一貫性のある意思決定ができる強い組織になり、戦略の履行率が高く事業の成長率を高めることができました。

 

4. 組織の価値基準を作るワークショップ

最後に、freee株式会社様にて組織の価値観について業務を担う「価値基準委員会」の和田矩明様と、アイセック神戸大学委員会出身の藤井浩平様、アイセック関西学院大学委員会出身の上赤祥貴様をファシリテーターに交えて、それぞれの委員会ごとで組織の共通の価値基準を作るワークショップを行いました。

 

【ワーク①】チームで共通する価値観を理解する

前半では、委員会ごとにチームで共通する価値観を理解するワークを行いました。

「自分たちの委員会らしさとは何か?」

「自分たちの委員会っぽい人とはどんな人か?」

などの問いをもとに価値観を考えていきました。

 

このワークでは、単純に自分の委員会らしさを考えるだけではなく、「意思決定のための拠り所になるか?」という観点を重要視して、委員会ごとにチームの価値観を言語化していきました。

 

そしてもう1つ大切なこととして、全員が強い当事者意識を持てるかどうかという観点を重要視して価値観を策定しました。

 

【ワーク②】価値観を浸透させる仕組みを作る

後半は、前半に作った組織の価値観を浸透させる仕組みを考えました。

メンバーが使いやすい言葉に言い換えたり、使うシーンを考えたりしました。

 

例としてfreee様が当初の価値基準を浸透させる際の苦労や工夫を共有してくださいました。言葉をより普段の議論などから使いやすくする工夫や、普段から皆が目につくトイレの中に価値観を書いた張り紙をする工夫などをして浸透する仕組みを作っていました。

このワークでは、経営層が格好をつけるためや、格好いい言葉を並べるだけではなく、全員のメンバーが理解し、その一言で同じイメージを共有でき、普段の意思決定から使いやすい言葉を作ることを重要視して、価値観の浸透方法を考えました。

 

まとめ

  1. 共通する価値観があると「組織の進むべき方向性」への意思決定が早くなり、早くなると多くなり、多くなると仮説検証をする回数が増えるため成功する可能性が高まる。
  2. 組織は常に進化していくべき。組織の価値観も現時点での最適解にすぎないので、チームや事業が拡大しにいくに連れてどんどん見直されていくべき。
  3. 作ったものは、日々の意思決定の場面で使うこと。浸透のヒントは、①背景や想いを伝えて共感してもらうこと、②日々の仕事とつなげて、何をすれば良いかわかる状態にすること、③価値観に沿った行動をした人を評価すること。

 

参加者のコメント

今回のワークショップを通じて、委員会内での価値基準を策定しました。チーム内で常に意識しやすいように簡単な文言でありながら、行動や意思決定にまで落とし込める重要さを兼ね備えたものを考えるのはなかなか難しかったです。アルムナイの方ということもあり、アイセックに適用しやすい内容でお話いただき、とても良い学びになりました。

(2018年度アイセック慶應湘南藤沢委員会 受入研修事業統括)

 

組織風土や、浸透させていきたい価値観が、組織の中で統一していること、共通のイメージが湧いていることの重要性を伺うことができました。実際に自分の委員会において、経営者である私たちの大切にしたい価値観の定着のためには何が必要なのかを考えることは次年度の方針を策定する上で重要な観点になりました。

(2018年度アイセック青山学院大学委員会 委員長)

 

本イベントの概要

【開催日】2017年12月23日(土)

【対象】アイセック・ジャパンの次年度経営層を担う約200名の学生メンバー

【場所】国立オリンピック記念青少年総合センター

【ご協力】

freee株式会社様(https://corp.freee.co.jp/