私たちのスローガン”Jangan Buang Sampah Sembarangan!”【海外インターン体験記】【連載2】上智大学 山口詩織

こんにちは。

インドネシアでエコツアリズムのインターンをしている山口詩織です。

 

“Jangan Buang Sampah Sembarangan!”(ジャンガン ブンワ サンパ センバランガン!)

日本語で「ゴミをポイ捨てしないで!」という意味のこの言葉は、私たちのスローガンです。

インドネシアはきれいな海や自然がたくさん残っている貴重な島である一方、ゴミ問題をはじめとした環境問題が深刻です。

その問題に対して私たちが取った行動をこの記事では書きたいと思います。

死んだ珊瑚と流木に絡まるプラスチックゴミ

インターンが始まって最初の3日間は、現地の人にいろいろなところを案内してもらって、ゴミがポイ捨てされている現場や不法に採掘がされている現場を見に行きました。

私たちの活動に協力してくれている、36歳のインドネシア人のアフマドさんは

「自分たちが子供のころは海だった場所が、今は見てのとおりだ」

と、死んだ珊瑚と流れついたゴミがたくさんあるビーチで言いました。

空と海の青さと、汚染されたビーチとのコントラストが、何とも言えず悲しかったです。

さらに、建物を建てるために砂浜の砂が違法に採掘され持っていかれた結果、海水面が下がり、昔は海だったところが今は道路になっていました。

地球温暖化の影響というよりも、直接人間のせいで環境破壊がされている現場を目の当たりにし、たった30年でこんなにも変わってしまうのかと思いました。

また、この視察の中で一番印象的だった場所は、人々がそれぞれの場所でゴミをポイ捨てした結果、最終的に島中のゴミが流れ着く運河でした。

一年前に清掃活動をしたにもかかわらず、もうゴミの山になっていて、臭いもきつかったです。

その周辺に住む人々に「掃除をしないのか」と聞いたところ、自分たちのゴミではないからしないということでした。

自分たちの住むところなのに、ゴミがある状態が当たり前になってしまっていて、片付けるという発想がないことに愕然としました。

ゴミ溜めになった運河の様子

現地調査をした後、インターンシップ生全員で現地のゴミ問題に対してどのような活動をしていくか話し合いました。

その中で、人々にゴミはゴミ箱に捨てるという意識を持ってもらうために、ゴミ箱を島の色々なところに設置することにしました。

しかし、ゴミ箱を買うお金がなかったので、さらに、どうやってお金を集めるかという話し合いをしました。

そこで出てきたアイディアが、セルフィーをインドネシア人と一緒に撮ってお金をもらうというものでした。

私たちがいたケイ島はとても小さな島で、観光客もほとんどいなかったので、多くの現地人は外国人を見るのが初めてでした。

特に、白人のインターンシップ生はとても目立ち、外に出るたび声をかけられ、写真を撮られ大変だったので、彼らからこのような案が出ました。

そして結果は、、、大成功!!

写真と一緒にコーヒーと紅茶も売って、1日で200万ルピア(日本円で約15,000円)の売り上げを出しました。

最初は冗談だと思っていたこの作戦がはまりにはまって、少しおかしかったです。

ちなみにアジア人の私は写真で少ししか貢献できず、日本では感じたことのない、人種差別のようなものを感じた体験でもありました。

それでも、アニメをはじめとした、インドネシアでの日本人気はすごいもので、日本ということで関心を持ってくれる人々もおり、日本人でよかったなと感じることもありました。

そして集めたお金を使ってゴミ箱を手配し、ペイントをしてから人の集まるマーケット付近を中心に設置しました。

自分たちでペイントしたゴミ箱

今回私たちは、ゴミ箱設置以外にも、植林活動、学校での環境啓発のためのプレゼンテーション、ゴミ拾い、ステッカーキャンペーンなど様々な取り組みをしました。

とはいえ、期間も短くで言葉もあまり通じないため、私たちができたことはほんの少しでした。

また、政府が動かないので、分別してリサイクルするなどのゴミ処理施設も整っておらず、現地が変わることは難しい状況です。

高校でのプレゼンテーション後に撮った一枚

でも、だからこそ、今回の活動で関わった多くの現地の人々、特に子供たちの頭の中に、私たち珍しい外国人が拙いインドネシア語で発した、”Jangan Buang Sampah Sembarangan!”という言葉が刻まれていてほしいと思います。

そして彼ら自身が行動を起こし、一つ一つ環境を整えていってほしいと思いました。