「ミャンマーでワークショップを開く」ということ【海外インターン体験記】【ミャンマー】【連載3】慶應義塾大学 大家奈穂

ミンガラーバー(こんにちは)!

ミャンマーの若者たちを啓発すべく、現地の大学などでワークショップを行うインターンシップに参加中の大家奈穂です。

 

インターンシップも終盤に差し掛かって来ました。

これまでの連載ではミャンマーの様子を中心にお伝えして来ましたが、今回はミャンマーで私が取り組んできたことについて、お伝えします。

 

 

私がミャンマーでしてきたこと

私が参加しているインターンシップは、「ミャンマーの若者を啓発すべく、ワークショップを行う」というものです。

 

具体的には、16〜20歳くらいの学生15〜40人を対象に、短い時には1時間、長い時には2日間(各日9〜16時)のワークショップ開催しています。

開催場所は様々で、ヤンゴンの大学で行う時もあれば、マンダレーというヤンゴンから車で10時間程のところにある都市の僧院学校まで出向くこともあります。

 

ワークショップの内容は、クリティカル・シンキングができるように主にディスカッション用いたトレーニングを行うものから、リーダーシップとは何かを考え、自分の思うリーダーシップ向上にまで繋げるもの、アントレプレナーシップを、ゲームを通して学んでもらうものまで様々です。

 

このインターンシップに参加しているのは日本人の友人1人と私なので、主に2人で、学校側から提示されたテーマからワークショップ内容を考えるところから始めています。

実際のワークショップでは、ディスカッションやプレゼンテーションを多く取り入れることによって、大勢の前で話すことに慣れていないミャンマーの学生たちが人前で話せる機会を作るようにしています。

 

パアンでのワークショップ後、参加した学生全員との1枚

 

ミャンマーで、各地の学校へ行き、そこにいる様々なバックグラウンドを持った生徒たちと話すと、非常に大きな地域間格差を感じます。

ヤンゴンにいると、たまにアジアの国々を旅したことのある学生に出会いますが、ヤンゴンから少し離れた街まで行ってみると、ミャンマーどころか自分の出身地と学校のある場所以外に行ったことがない、という学生がほとんどの時があります。

 

「外に出られない」理由は2つ。

1つは、お金がないことです。私が行く学校の中には、寄付で運営を行なっており学費が無料な学校もあり、特にそのような学校に通う学生からは、「お金がないから外に出られない」という声を良く聞きます。

2つ目は、親が厳しいことです。ミャンマーでは、特に地方に行けば行くほど、成人するまでは海外に行くことは許さない、という家庭がほとんどのようです。中には門限が20時だという高校生の女の子もおり、ミャンマーの家庭の厳しさを感じました。

 

このような環境下にいるミャンマーの学生たちに対して、私たちが出向いてワークショップを行うことで、「外国人と接する機会」を与え、学生たちの世界を少しでも広げることができる、と考えています。

 

 

パアンでの2度目のワークショップの後、参加した学生たちと

 

 

私にとっての「ワークショップ」

そして何より、私自身がワークショップを通じて、学生たちから多くのことを学んでいます。

 

まず、「自分の力量を知ることができる」。

プレゼンスキルのなさ、英語力の足りなさ、圧倒的な経験値不足…

思い知らされることはたくさんあります。

 

ワークショップは、薄々気づいてはいても目を背け続けてしまっていたであろう自分の力量に向き合う最高のチャンスだと思っています。

プレゼンスキルに関しては、ワークショップを多く行なっていく中で、自分のプレゼンの改善点を見つけ、毎回1つずつ直して行くことを意識したことで、以前よりも向上させることができました。

そして何より、「たくさんの学生と話すことができる」。

これまでに行ったワークショップで関わった学生は通算200人以上。

しかもワークショップは、普段住んでいるヤンゴンだけでなくバゴーやマンダレー、パアンと言った郊外でも行っているため、学生たちの持つバックグラウンドも様々です。

 

 

そんな多様なバックグラウンドを持った学生たちと、時には1対1で話し、日本にいては知ることのできないような数々のストーリーを聞くことができる。

国を越えた共通の話題で盛り上がることもあれば、日本では信じられないような話に息を飲むこともある。

話して初めて知る、多くの課題を抱えたミャンマーの大学の制度。

ミャンマーにいても、学生たちを見ているだけでは気づくことのできなかった「隠れた貧困」。

そしてそんな貧困下にいる女の子と話していて気付かされた「学ぶことの大切さ」。

 

 

日本に帰ったら、その女の子から教えてもらった本を読もうと思っています。

 

ヤンゴンに滞在し続けるのではなく、様々な場所に行き、様々な生徒と話すことができたからこそ、得られた気づきや学びがたくさんありました。

 

マンダレーでのワークショップ後、たくさん話した学生と

 

 

ここからが私の挑戦

ミャンマーでのワークショップ開催の機会は、今回はもうありません。

しかし、ミャンマーの学生たちが私に与えてくれた気づきや感情は日本に帰っても私の心に残り続けると思います。

 

この気づきや感情を大切に、これから、私にできることを、そして私だからできることを探して、多くのことを教えてくれたミャンマーの学生たちに恩返ししたい、そう思っています。