【YouthSpeak Forum 2016】
『社会課題と自己の接続について〜「ブルータス現象」を乗り越えるために必要なこと〜』 オックスファム・ジャパン 鈴木洋一

2016年10月16日、アイセック・ジャパンは国際連合の掲げる持続可能な開発目標SDGsをテーマとした社会人・学生の登壇イベントYouthSpeak Forum 2016を開催しました。本記事では、第1部で行われたオックスファム・ジャパン鈴木 洋一様 による「社会課題と自己の接続について」というご講演を取り上げます。

 

Wake Up Japan 共同代表/(特活)オックスファム・ジャパン 鈴木 洋一様

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みなさんこんにちは。鈴木と言います。よろしくお願いします。

みなさん真面目な雰囲気を漂わせていますが、私はかつてコメディアンを目指していたので楽しくやっていきたいです。

日本の人は割と頭で考えがちなので、今日はハートで考えていきたいです。

学習院大学に入学し、高校は偏差値が35の高校でした。

ボランティアなど全然興味がなかったです。いわゆる意識高い系にも興味がなく、フランス系の要人組織に入ろうと思っていました。

でも、模擬国連という団体に入りました。平和維持活動についての議論がテーマで、軍事のことだと思っていましたが、国際活動だとは思っていなかったです。

現在は年間100回程度ワークショップしてます。

日本生まれの日本育ちですが、日本で育ってきたからこそ、感じる違和感もあります。アメリカ韓国マレーシアなどで国際活動をしてきました。そちらで感じた違和感などを紹介し、SDGsの話につなげていきたいです。

 

突然ですが、ブルータスお前もかという言葉を知っていますか。

とても壮大なドラマですが、私にかかれば単純なこと。ローマ帝国が題材で、単純に言えば仲間に刺されたという話です。

何が言いたいかというと、社会的な問題に私達が活動しようとしてて、「就活に役に立たないよ」など本来立ち向かうべき社会課題やおれを応援してくれるはずの家族が反対してくるというブルータス現象が起きているということです。

応援してくれるべき家族にうしろから刺される。いろんなことを言われても落ち込まないようにするにはどうすればいいのでしょうか。

 

現地のNPOが言っていた言葉です。

なんであなたがここにきて、どういった課題に立ち向かうのか。これが重要なことです。今回あなたたちは何らかの理由でここに来ています。今日は日曜日です。合コンいけばいいじゃん。私の話をきくよりも、行けばいい。それでもここに来たのには理由があります。アイセックだと国内総会でいやいや来た人も、国連フォーラムのメーリングリストやSDGsのネットワークなどを通じてしってきた人も、いろいろな理由で来たと思います。

少なからずこういった社会課題に関心をもっているとき、何があなたを動かしているのかということが大切です。

僕は昭和の世代なので、人生ゲームで転職するのすらすごいとかいわれてた時代の人なのですけど。いや、そもそも人生ゲームは自動的に結婚できるのはすばらしいですよね。人生ゲームで人は悩まないですが、人は現実の人生については悩みます。みんな就職悩みますよね。ゲームは悩まないのに。ゲームとリアルの違いです。なんでゲームだとすぐ選択できるのか、億万長者になることが勝利条件だからです。

あなたの人生はお金を稼ぐ事がすべてではありません。それ以外の価値観をもっているはずで、それに基づいて進路選択をしていくのではないでしょうか。

 

前半はなんで私がNPOという業界で働いているのかという話をしながら、私の経験で感じた日本と欧米のギャップ、Whyを大事にしていること、私の中で感じた日本と欧米の違い、そして若者に対するアプローチを話して行きたいです。

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私のモチベーショングラフです。アイセックでもよく使いますよね。

中学校の時は低かったです、悩みを打ち受けられず、親も他の子供達に時間を割いていて寂しかった。不登校と自傷行為をやっていました。そこから逃げるために、軍隊に入りたかったです。しかし自衛隊ではなくフランスの外人部隊に入りたいと思い始めました。そんなことを繰りかえし、軍事オタクになりました。

大学に入った時に模擬国連に出会いました、こういった形でスピーチされていた方は、様々な取り組みをしていましたが、私が入った理由は女性が可愛かったから。オタクにとってのロールモデルは美女とオタクのカップル。私は浪人して入りましたが、周りは英語ペラペラで、やめようと思いましたが、一年間頑張ろうと思いました。

 

1年生の時に扱ったのが子供兵についてです。ウガンダとスリランカの事例を調べていました。

村にゲリラが来て子どもたちを連れ去っていく。そして家に放火などをさせて罪悪感を感じさせて村に戻ってこれないようにする。そうすると大人になったとき読み書きができない。平和になっても、軍隊を解散させて、社会復帰活動をさせるがトラウマの解消ができないなどうまくいかず、ある国で内戦が終わると、他の国で内戦が始まる。

私はギャップを感じました。

世界にはひどいこともあって、大学2年生の私が体を使ってシエラレオネでできることは、子供たちの代わりに打たれることだけでした。

日本という国は経済的にも豊かで、援助においてもトップ10に入ります。世界にインパクトを与え得ることができ、また模擬国連にも頭の良い学生が多いので、世界を動かせるのではないかと思いました。しかし東大になかったので東大にも作ろうと思いました。

そうこういろんな活動をしていると大学3年生になりました。

見た目に反してフットワーク軽いので、他の団体、日本医療学生連盟などにも所属していました。

皆活動は違うが目指しているものは一緒です。様々な分野で同じ課題に取り組んでいて、彼らが協働することが大切です。

 

社会を変えていくには様々な人が関わっていかないといけません。

しかしG8サミットでは、世界の行く末を話してそれが全世界に影響を与えるにも関わらず、アフリカは一国も選ばれていません。さらに高齢者ばかりで若者もいなかった提言を出す活動を行っています。

そこでアイセックを使ってマレーシアへ環境啓発の活動をすることにしました。

海外でいろんな人たちと話すと、基本的にみんな無駄に自信に溢れています。私は海外でもワークショップをしますが、「Do yo think you can change the world?」と聞くと、

オーストラリアは、1秒で「Yes yes yes」、アメリカ人は、0.3秒で「YES」と返ってきます。

日本でこういうワークショップにこられる方はうーんとなります。ここに来ている方々は社会課題に取り組みたい人達が多いはずなのにそうなってしまいます。

無駄に家族のような関係性が彼らにはあります。すぐ仲良くなります。若者の啓発をアメリカで行なっていましたが、先生と生徒はファミリーです。

社会の問題を解決するという位置付けのワークショップでしたが、ショックでした。

わたしは英語がなかなか苦手でしたが、オックスファムでお金もらっていってたので、観光だけでなく何かしなければと思いました。

そこで社会を見るようにしていました。ボストンでは物乞いがいて、ハングルのポスターを見せてきますが、私は読めませんでした。電車の中ではチラシが配られて募金を行われていました。こういった活動が一般化しています。日本だとなかなかこんなの見れません。

また就職がうまく行かなかった時、みんな自分のせいにします。海外でこういうワークショップや社会変革のワークをすると、政府の政策が悪いとか、意見をいい始めます。

不条理が目の前にありすぎるのではないでしょうか。以前YMCAのイベントに行きましたが、皆さんの眼に映っているのは社会課題であり、周囲にある課題ではありません。友達や関係者が巻き込まれている課題に目がいっていないのではないでしょうか。例えば高校生と他のアルバイト代に違いあるのはなぜか、という身近な話題などです。

不条理があってもそれをそう思わなかったり、圧倒的に見える化されていなかったりします。あと安定化が大好きですよね。

働いて就職して終身雇用というイメージがあるので、転職などに手一行を感じたり、就職ができなかっただけで人生が終わったなどと言います。ビル・ゲイツやジョブズは大学を中退しています。日本は学業をやりなおすこともいいんだなどと、自由に人生を生きることへの寛容性が低いです。

私は笑顔、コミュニティ、可能性を感じられることを大切に活動しています。困ったときは死ぬか死なないかで考えていいます。

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次に話すことは、ソーシャルと個人、変える、行動を科学するなどについてです。

Q.1あなたはあなたの力で社会を変えられると思いますか

Q.2あなたは社会の中でご自身が社会の一員だと思いますか

Q.3その中で私は社会人だと思う人はいらっしゃいますか

皆さんはこの質問に答えることができますか?

 

では、そもそも社会人とは何なのでしょうか。

オックスファムでは英語の先生のボランティアがいます。彼らに社会人を英語で何ていうのと聞くと、わからないと言われました。社会人という言葉がどういう意味かわかってもらえませんでした。なので、漢字を見せて、どんな意味になるか聞きました。端的に、「Human」でした。

社会というのは経済社会ということであり、ある程度の所属になるまで人前で喋ってはいけないのではないかという人もいますが、今では18歳でも選挙教育を受けています。既におとなになってしまった人たちへ社会問題について働きかけていくことが大事になってきます。

社会問題とは、世界で言うと貧困の問題、食料の問題、国内で言えば雇用や福祉です。しかしいずれも大きさが違うだけで国際社会における社会問題です。

社会とは人々たちの集合体。社会を変えるというのは、その人達の認識・価値観・行動を変えていくことです。小さい社会なら対話で変えられるが、大きくなると制度から変えていかなければなりません。直接的間接的にその人達の価値観や行動をかえていくことが社会を変えるということです。

 

例えば、みなさんは「署名」と聞いてかっこいいと思いますか?

本当に意味があるのかと考えてしまいませんか?

マンデラ現大統領と、キング牧師、ガンジーなどの人たちにはいいイメージがありますが、彼らは全員、「署名」を行なっています。

夢を片手にビジョンを語り、賛同する人たちが集まりワシントンでデモを行い、2008年の選挙でオバマが当選し、アフリカ系アメリカ人の大統領が初めて生まれました。人々は社会を変える時にメッセージを発信します。オーストラリアのワールドビジョンという団体も発信するということをしています。もちろん募金もしていますが、統一選挙の前にパレードを行いました。どの候補者が当選しても、海外援助の予算を減らさないようにと訴えるデモでした。

主張を外部に発信して社会を変えることができるのが当たり前かどうかが重要です。

また、以前CNN がホワイトハウスと若者のの対話を報道しました。

2008年にフェアトレード学生ネットワークがタリーズコーヒーにフェアトレードコーヒーの導入を頼み、1日限定とはいえそれが実現しました。大事なのはメッセージを発したことです。日本人は空気を発せません。もし阿吽の呼吸で伝わるなら誰でも彼女ができるはずだが、喋らないと伝わらないです。社会を変えるきっかけは欧米であることがほとんどで、日本ではないと言われています。

自分は役に立たないと感じるかという問に対して日本は日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの7国中3位でした。

アメリカ生まれの日本人に会ったときに、育てた環境によって人が変わるということを感じました。なぜ日本人はそういうことができないのかをしっかり理解することが大切です。我々が育った社会環境にあった社会問題の解決方法をとっていくべきです。アイルランドではミュンヘンという町でアイルランドの若者がいっぱいいました。彼らは自分たちの主張が通ると思っています。世界の問題をなんとかするために遥々ドイツにきていました。若者の行動を促すために、オーストラリアでは若者の活動を奨励するような制度があります。

これらを踏まえて反省すると、日本社会は人を褒めないのが特徴です。

海外の先生はどんどん褒めてくれて、行動を促してくれます。ユース議会と言って、子供たちと会う度に議会を行っています。これが結果として制作を作ることもあります。日本の愛知機縁新庄市で行われていますが、若者の声を聞くことで社会が変わるということを見える化していく必要があります。日本でも署名でわかったことがたくさんあるのに引き継がれていません。

Change is Possibleという文化・認識を広めていくことが大切です。

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私はいつも社会実験だと思って色んな人の話を聞きます。全米から600人くらい若者やNPO法人の若者が集まるイベントで、適当になぜここにいるのかなどを聞いてみます。そうすると様々な単語を知ることができます。Social Justiceなど。しかし段々と意味が見えてきます、アメリカにおける大学の役割はSocial Justiceを追求することだそうです。

普段はホームレスに食料を配っている人、食糧問題に対数る制作についてロビ−イングをしている人。彼らにとっては食料問題において国境は関係ありません。SDGsを考えた時、国という概念を取り去る必要があります。社会的な不条理がある時にそれは自己責任ではないし、国内でも国外でもそういった社会的不条理に対してどのような姿勢で望むかが大切です。

「あなたの日本での活動は本当に素晴らしい、ありがとう」と言われたことがあります。オックスファムで私はお金をもらっていて、彼女はもらっていません、国境も違います。今日手伝ってくれてありがとうと言われれることはあっても、周囲の学生から活動に対してありがとうと言われることはその時までなかったです。

社会的な不条理に対するものがライフワークになっているのです。彼女はヒスパニック系の移民。アフリカ社会で様々な差別を受けて来ました。

自分の行ったことではなくても、自分が考えている社会的正義に対して取り組んでいる人に感謝を言ってくれる人でした。

 

こういう社会的活動に参加する学生には傾向があります。子供時代に不条理を感じたり、平和教育を受けたり、先生がそういったことに興味がある人だったりなど、子供時代の実体験がある人が多いです。

ではそうではなかった人たちはどうなるのでしょうか。

ストーリーテリングが重要になります。
どんな大きな社会変革も、始めは些細な会話、つまりストーリーテリングでした。私の問題意識が高くなくても、友人である老人が老人同士の介護について話してくれます。シニア世代と若者世代が一緒になると彼らの世代が抱えている課題も自分の課題になってきます。
しかし日本社会は同じ属性を持った人たちが集まりやすいです。
また多様な人々が集まっても宗教の問題を話すことはできません。

これから徐々に多様な社会を創っていくことが大切です。

 

ブルータスおまえもか。

色々活動したいのに家族や周囲に行動をとめられてしまうのが現状です。

だからこそ、なぜあなたがここにきて情熱を捧げるのかを大事にして欲しいです。

何をするかやどういう方法ではなく、何のためにやるかを大切にすれば頑張れるのではないでしょうか。山の頂上がWhyであり、それを登る方法は様々なはずです。

「Don’t think feel」という言葉があります。ブルース・リーの言葉です。人間は社会的な生き物です。論理で動くのではありません。

日本社会はこういうことを話したがりません。でも自分がなんでそれをしたいのかという気持ちを見せることが大切です。人々が動くのはロジックよりも気持ちです。正論ばっかりだと正しいけどこの人いやですとなってしまいます。

私たちはなぜ行動したいかという気持ちベースです。論理も必要ですががなんでという気持ちが大切なんです。

例えば、コンゴで性暴力が蔓延していた2008年。アメリカ人女性のニュースです。私がアメリカにいるときでした。生まれた場所が違うだけで、女性というだけで暴力を受けるのかと思いました。

しかし彼女は、走ってお金を貯めようと考えた。

走ってお金を貯めるのは、マリオくらいです。あれもお金拾ってますよね。

当時、ジャストリビングというクラウドファンディングが有名じゃない時代で、走ってお金が貯まるのか疑問でした。
それでも彼女は走りきって、そうすると地方のメディアに取材を受けました。

最終的に日本でいう徹子の部屋のような番組で、ヒラリーと一緒にコンゴの状況を訴えました。

来日した時に、講演会があり、その時にこんな質問がありました。

周囲が反対しても活動できるのはなぜかと。

「コントロール」と答えていました。

社会や他の人を変えるためという気持ちで自分をコントロールするのです。

自分がすぐに変えられるのは自分の価値観行動ですよね。コントロールで大切なのは、なぜ自分がそれをしたいのかという原動力です。多くのみなさんは給料じゃない理由で活動しています。みなさんの衝動バランスなんですよ。それをしっかり認識するのが大切です。

 

日本人はできるできないで考えがちです。できるできないよりしたいしたくないのほうが大事です。

can/cannotではなくて、解決できるかわかんないけど、でもwantだと思うんです。解決したいという気持ち。そんな気持ちを大切にして欲しいなと思います。


 

YouthSpeakとは、若者が社会に対して意見を発信し、多くのセクターや専門領域のアクターとつながり、行動を起こすことを可能にするプラットフォームです。

社会に存在する問題は様々な要因が複雑に絡み合っているため、1人の力、1つの組織の力では本質的な解決ができません。
多くのセクター、多くの専門領域、そして若者がつながり、社会に対して課題解決に向けた動きを起こしていくことが必要です。

YouthSpeakは「YouthSpeak Survey」「YouthSpeak Insight」「YouthSpeak Forum」「YouthSpeak Project」という4つのプロセスでそれを実現します。

2017年度は、YouthSpeak Surveyの回答者数5000名を目指し、サーベイの更なる普及に努めています。
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