ICC×アイセック、
ソーシャル・イノベーション・カンファレンス2016
開催報告

特定非営利活動法人アイセック・ジャパン(以下アイセック)は、
2016年9月13日、ICCパートナーズ株式会社とICCカンファレンスを共同開催いたしました。

弊団体専務理事・福村(慶應義塾大学 経済学部 4年)より、カンファレンスの総括です。

——————————————————————————————————————

事業性と社会性を兼ね備えた”ソーシャルイノベーション”をテーマにICCパートナーズ様と本イベントを開かせていただきました。
セクターや世代を超えた共創が今後の日本、世界をよくしていくため、実際にソーシャルイノベーションに取り組まれている方々のお話をお聞きすることができ非常によい機会になりました。
今回の学びをもとに若者という立場からソーシャルイノベーションを推進していけたらと思います。

——————————————————————————————————————

カンファレンスを無事開催できましたことに感謝しつつ、
今後も社会で活躍される皆様と協働すべく、弊団体一同尽力してまいります。


ソーシャル・イノベーション・カンファレンス2016開催概要

主催:ICCパートナーズ株式会社 / 特定非営利活動法人アイセック・ジャパン
日時:2016年9月13日(火) 9:30~21:00
場所:晴海ターミナルホール
晴海客船ターミナル4階  〒104-0053 東京都中央区晴海5丁目7-1
内容
「教育」「地方創生」「働き方革命」「労働環境の改善」など社会課題に取り組む経営者・プロフェッショナルが白熱した議論を行う1日集中型のプログラムです。

▽登壇者(50音順、敬称略)
安部 敏樹  一般社団法人リディラバ/株式会社Ridilover 代表理事/代表取締役
堅田 航平  スマートニュース株式会社 ヴァイス・プレジデント 財務担当
白木 夏子  株式会社HASUNA 代表取締役兼チーフデザイナー
永田 暁彦 株式会社ユーグレナ 取締役
西村 勇也  NPO法人ミラツク 代表理事
長谷川 敦弥 株式会社LITALICO 代表取締役
松田 悠介  認定NPO法人 Teach For Japan 創業者 兼 代表理事
水野 雄介  ライフイズテック株式会社 代表取締役CEO
三輪 開人  NPO法人 e-Education 代表理事
米良 はるか READYFOR株式会社 代表取締役CEO
山口 文洋  株式会社リクルートマーケティングパートナーズ 代表取締役社長
矢島 里佳  株式会社和える 代表取締役
山田 敏夫  ライフスタイルアクセント株式会社 代表取締役 (ファクトリエ を運営)
吉田 浩一郎 株式会社クラウドワークス 代表取締役社長 CEO

▽パートナー(スポンサー)企業
株式会社インテリジェンス
株式会社クラウドワークス
株式会社セプテーニ・ホールディングス
一般社団法人Venture’s Live Foundation
株式会社LITALICO
株式会社リンクアンドモチベーション

議論内容など​詳しい情報につきましては、今後ICC公式HPより投稿をご覧ください。
公式HPイベントページ

【SDGsを考える】#SDGs3 ─ 日本が目指す福祉

みなさんは、「感染症」と聞いて、
何をイメージするでしょうか。

食中毒。
インフルエンザ。
日本脳炎。

日本には、この他にも、たくさんの感染症が存在しますが、
これらの病気は必ずしも私たちの普段の生活の脅威にはなりません。

世界の感染症

しかし、世界の国々を見たときにはどうでしょう。

たとえば、狂犬病。
これは、狂犬病ウイルスに感染した動物に噛まれることにより
傷口から唾液とともにウイルスが侵入し、
水を怖がるようになる(恐水病)、全身麻痺するなどの症状が出ます。

致死率がほぼ100%のこの病気により、
世界では毎日130人以上が亡くなっています。

日本では1957年以降感染は確認されていませんが、
これは世界でもとても珍しい安心できる国の一つです。

たとえば、人喰いバクテリア。
正式名称は「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」と呼ばれ、
子どもの15~20%が喉に保菌していると言われる溶連菌が血液中に入り、
普段は普段は重症化しないこの菌が
何かのきっかけで変化(重症化)してしまうことにより引き起こされます。

初期段階に、皮膚が赤くなる・手足の痛みと腫れなどが起こった後、
急激に手足が壊死する症状を起こし、
それに伴うショック、多臓器不全などを併発します。
また、発症から亡くなるまでが1日以内の人が43%もいました。

人喰いバクテリアの致死率は30%と非常に高く、
1987年にアメリカで最初に発見され、
日本でも最初の症例が1992年に報告されています。

2014年には日本での患者数が273人となり、今も増え続けています。

これら感染症に対し、日本でも対策・支援を行っています。

 

日本の新しい取り組み

国立感染症研究所では、感染症の研究や、
感染症情報の収集・解析・提供などを行っています。

JICAには、2015年10月から、国際緊急援助隊(JDR)の中に、
「感染症対策チーム」が設立されました。

この国際緊急援助隊は、海外からの要請に応じて、
感染症対策チームを含む、援助チーム、医療チーム、専門家チーム、自衛隊の、
5つのチームを被災国に派遣することができます。

感染症対策チームは、
コンゴ民主共和国で1,307人(6月24日時点)の患者が報告されている黄熱の感染拡大を受け、
保健省幹部への助言や、検査のための技術支援をするために、
今年2016年7月20日から8月上旬に、発足されてから初の派遣が行われました。

日本ではあまり話題にあがることの少ない感染症ですが、
目には見えないところで、少しずつしっかりと研究・支援をしているのですね。

SDGsの3つめのゴール、
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」への
貢献といえるでしょう。
ひとりひとりが感染症を防ぐためにできることをして、
少しでも早く、人々が安心して生活できるようになってほしいと思います。

 

参考:
http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/sdg/post-2015-development-agenda/goal-3.html
http://life-traveller.com/rabies
http://www.jica.go.jp/information/jdrt/2015/20151020.html
https://www.hospita.jp/medicalnews/20160415a/
https://welq.jp/10578
http://www.jica.go.jp/information/jdrt/2016/20160719.html

【SDGsを考える】#SDGs4 ─ 様々な教育のカタチ

30人いる高校のクラスで、
3人の生徒は、卒業せずにいなくなってしまう──。

日本に、そんな高校があるのを知っていますか?

貧困、中学時代の不登校、いじめの体験、…
困難を抱える生徒たちが通う、”定時制高校”です。

経済的困窮度が高い生徒のほかに外国籍の生徒など、
さまざまな社会的弱者が集まっています。

明確な目的を持たずに入学してくる生徒には中途退学者が多いため、
2011年度の中退者は13.8%となりました。

SDGsの4つめのゴールは、
「すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する」です。
しかし、我が国日本でさえ、決して「すべての人」が「公正な」教育を確保できているわけではないのが、現状なのです。

定時制高校生の自立をサポートする”SSW”


しかし実は埼玉県には、そうした定時制高校の現状に立ち向かおうとする、

「定時制高校生自立支援プログラム」と呼ばれる事業が存在しています。

それは、福祉や教育に精通する人やNPO、さらには地域が、
生徒の自己理解の促進や学習支援、講演会などを行うというものです。
平成24年度から始まりました。

支援を行う人々は、”スクールソーシャルワーカー(SSW)”と呼ばれ、
文部科学省が定めたいくつかの条件のもとで、選考されています。

平成25年度の県の高校中退者は減少し、
かつ中退の理由として「学校生活・学業不適応」は99人と大幅減少、
また「進路変更」が増加と、プログラムの成果はきちんと出ています。

しかし、依然として中退者が2000人以上いることを考えると、
まだまだプログラムの改善、継続が求められるでしょう。

一方・発展途上国カンボジアにも、
社会的弱者に位置する学生が集まる学校があります。
ただ、日本の定時制高校とはまったく異なるものです。

 

カンボジアで大注目の、就職率100%の学校


カンボジアでは、貧しい家庭出身の若者を、
たった11か月という短期間で一流ホテルに送り出している学校があります。

それが、フランスのNGO団体「Agir pour le Cambodge」によって運営されている
「サラ・バイ・レストラン・スクール」(http://www.salabai.com/html/)。

ホスピタリティ産業を学ぶために、カンボジア全土から選抜された17歳から23歳までの100名の生徒が、無料で学んでいます。
学費だけでなく、住居、食事、制服など在学中のコストは全て無料だそう。

こうして、日本の高校生にあたる年齢から、
ある分野のプロフェッショナルになることができる学校があるのは、
若者が未来を切り開く、現実的な1つの方法かもしれません。

日本もまだまだ、他の国から学ぶことがありそうです。

 

 参考:
http://synodos.jp/education/17199

30年後、東南アジアでPresenceを発揮できる人材を輩出する“仕組み”を創る。
━青山学院大学 地球社会共生学部 平澤学部長×アイセック・ジャパン「産学提携プロジェクト」

30年後、東南アジアでPresenceを発揮できる人材を輩出する“仕組み”を創る。

━青山学院大学 地球社会共生学部 平澤学部長×アイセック・ジャパン「産学提携プロジェクト」

 

「30年後、世界経済の中心はアジアに移行する」。その未来を見据え、2015年の学部新設以来、海外留学の必須化など新たな試みを図る地球社会共生学部(青山学院大学)平澤学部長。今回、アイセック・ジャパンとの提携協定「産学提携プロジェクト」の全貌や輩出したい人材像などを、次世代を担おうとするアイセックメンバーがインタビューしました。そこから共創によって生み出される可能性を探ります。

(参考:プレスリリースhttp://www.aiesec.jp/20160314press/)

img_0351

===========================

◯平澤学部長 プロフィール

一橋大学経済学部を卒業後、同大学大学院修士・博士課程へ。

一橋大学経済学部助手、青山学院大学経済学部専任講師、助教授、教授。

2006年経済学部長。2012年に青山学院大学副学長就任。2015年地球社会共生学部長に就任、現在に至る。

===========================

━ Q:地球社会共生学部のカリキュラムの特徴は?

カリキュラムを構成する特徴は、大きく34つ。東南アジアへの海外留学を必須にしていること。週6コマの英語教育を通じた国際人としての基礎づくり。実務家出身の担当教授が1/3以上で構成された教授陣。そして、21世紀の中葉に向けて解決していかなければならない差別、貧困、紛争、情報格差といった地球規模の課題に立ち向かうための幅広い社会科学の学びです。

 

━ Q:貴学部は、2015年新設と比較的新しい学部。ですが、その誕生の背景を教えてください。

日本は少子高齢化により生産年齢人口の減少が急速に進んでいます。そうした中、高い文化的経済的水準を維持していくためには一人あたりの生産性(効率)をあげることが必要です。そのためには、少数のエリートだけではなく、より多くの若者がグローバルに働ける人材になることが必要です。今、全世界のGDPは40%が米と西欧で成っていますが、30年後には20%と減少し、一方でアジアは30%から50%になると予測され、今後、アジアの中でも中心が中国から東南アジアに移っていく可能性が高いと考えています。だからこそ、今後しばらくは東南アジアに対してプレゼンスを発揮出来る人間を輩出する必要があると考えています。

今まで多くの大学は知識伝達型のカリキュラムを組んでいましたが、今後は、主体性、積極性を持って問題を発見し、学びを社会に展開していける人材になるために、大学生のうちから実務も学んでいく必要があります。

 

━ Q:なぜアイセックとの提携を決めてくださったのか? アイセックの強みと思うところは何ですか。

歴史があるから信用でき、さらに企業との接点をたくさん保有し、学生のニーズに合わせたバランスのよいインターンシップ先を提供できると考えたためです。

既に、送り出しでは2名の希望者がおり、受け入れでは、外国人留学生がアイセックのプログラムへの参加を志望してくれています(産学提携プロジェクトとして、本協定学部の留学生に向けた海外インターシッププログラムを企画)。学生同士がプログラムを推進する中で影響を与え合ってくれる効果は、期待以上です。

 

━ Q:この学部の輩出したいリーダー像と取り組んでほしい課題、そしてリーダーはどのようなプロセスで

輩出されると思われますか?

私たちが輩出を目指す人材像は「サーバントリーダー」。自分が競争を勝ち抜いて先頭に立つというよりも、

気づいたら自分の後ろに人々がついてきたというリーダーです。この意味で、まさに「共生」というコンセプトを大事にしていきたいと思っています。青山学院の源流のひとつは、明治初期の動乱の日本に米国からやってきた23歳の若き女性が設立した「女子小学校」です。私たちの学部が理想とするリーダー像はまさにこの女性のなかに見出だすことができます。

 

そのようなリーダーに地球社会共生学部として取り組んでほしい課題は、途上国や新興国の成長を阻むGlobal Issuesの解決です。東南アジアが順調な成長に失敗することになると、30年後のアジアに、雇用が不足し数億人単位の失業者が出てしまうかもしれない。それは大変な地球規模の不安定要素であり、先進国はこのような事態を避け、途上国の成長をささえる義務があると思っています。

 

━ Q:そのようなリーダーを輩出するためのプロセスとは

若いうちに狭い「Comfort Zone」から抜け出す経験をすることが最も必要だと考えています。そのために、地球社会共生学部では学部生に対して半期以上の留学を必須としています。古い時代には留学は先進国の知識を取り入れるためのものという認識だったかもしれませんが、世界で自由に活躍するためのComfort Zoneから抜け出す経験を提供するためのものとしても位置付けていきたいと思っています。

 

━ Q:「Comfort Zone」から抜け出そうとする若者が少ない印象があります。日本においては、どうすればより多くの若者が「Comfort Zone」から抜け出そうとすると思われますか?

 

少子高齢化により、親が子供に一身の期待をかけ教育費をかけることで親孝行な子供ほど留学に行くことの機会費用を、過大に評価してしまっているのかもしれません。一方、地球社会共生学部は、女性の割合が多い傾向にありますが、女性は、留学に行くことで生涯年収が上がるという調査データもあるようです。

 

また、地球社会共生学部の特徴としてSGH(スーパーグローバルハイスクール)出身の学生が多いこともあり、留学に対して期待感を持った学生が入学してくれています。そして、留学の次にチャレンジしたいのが海外インターンシップです。

 

だからこそ、アイセックも、しっかりと事例を蓄積してそれを発信していくのが重要ではないかと思っています。

海外では学生にとって在学中のインターンシップは当たり前と言われています。留学も当たり前であり、インターンシップも当たり前となっていく。そんな状態になることを期待しています。

 

━ Q:これからのアイセックに期待すること

まず学生がこういう活動をやっていることは素晴らしいと思います。それぞれの大学でアイセックを知っていない人がいないという状況をまずは作って欲しい。そして、これからを担うグローバルリーダーの人口ボリュームを増やしていくことが大事だと改めて思います。そのための仕組みづくりとして、いい事例を共に創っていきたいです。