手作りアイス売りのガネーシャ【おかりな、インド人に密着してみたvol.1】【海外インターン体験記】慶應義塾大学 長岡里奈

SFCを休学し、インドにて5ヶ月間マーケティングリサーチのインターンシップに挑戦中のおかりなです。

今回から始まる【おかりな、インド人に密着してみた】シリーズの連載では、インド人に密着することで、インクレディブルなインド人の知られざる一面を発信していきます!

 

今回は、インドでよく見る、「アレ」に密着して見ました!

何と言っても暑いインド。

特に5月から6月にかけて、猛暑が続き、気温は最高50度になることも。

そんなあっつーいインドで暮らす上で欠かせないのが、やっぱりアイスです。

インドでは、アイスを売っているお店はもちろん、ワゴンにアイスを乗せてゴロゴロ運びながら売る人もいます。

多くはユニリーバなどのメーカーの既製品のアイスを売っていますが、中には手作りのアイスバーを売っている人もいます。

今回は、そんな手作りアイスを売っているインド人ガネーシャに密着しました!

手作りアイス売りのガネーシャ

彼との出会いは、土曜の昼下がりでした。私はあまりの暑さに近所のお店にアイスを買いに行って、それを食べながら家に帰っているところでした。

すると、目の前に木製の屋根付きのリヤカーのような、みたことのない屋台があったので、近づいてみると、手作りアイスのお店だったのです。

食い意地の張った私はすでに右手に既製品のユニリーバのアイスを持っていたにも拘らず、ついついその手作りアイスも買ってしまいました。

このアイスはクルフィーと言われるのだそう。

食べてみると、ミルクベースの優しい味わいです。

・・・とは言ったものの、私にとってはあまり美味しい〜また食べたい!と思えるような味ではありませんでした(笑)

そこで、「こんなものが一体売れるのか?」「このおじさんはもっと良い稼ぎ方があるのではないか?」というギモンを解消すべく、おじさんに密着して一緒にアイスを売ってみることにしました!

時折「カランカランカラン」と鐘を鳴らしながら、住宅街を練り歩くおじさん。実は彼、ガネーシャという名前なのだそう。

ガネーシャといえば、水野敬也さんの著書「夢を叶えるゾウ」シリーズの主人公としても有名な、インドの神様の一人です。顔はゾウというキュートな見た目からは想像がつきませんが、シヴァ神の息子でありながら、彼に頭を切り落とされ、その後ゾウの頭をくっつけられたという壮絶な過去のある神様。

おじさんはそんな神様と同じ名前なのだからびっくりしますよね。でも実は、インドでは神様の名前をつけるのは普通のことのようで、今まで「ラクシュミ」さんや「クリシュナ」さんなど、様々な神様の名前をもつインド人に会いました。

炎天下のアイス売りは重労働。1時間ほどで1Lの水を飲み干してしまうくらい、汗まみれになります。

鐘を鳴らしながら歩いたり、木陰で一休みすること10分。

なかなかアイスを買いに来る人が少ない。

なのに、ガネーシャは人に声をかけて押し売りしようとはせず、穏やかな表情を浮かべていました。

「やっぱりこんなアイス誰も買わないんじゃないか。。。」と思い始めた私は、「お兄ちゃん!ちょっとアイスひとつ買ってかない?」と、道ゆく人に声をかけてみました。

すると、驚いたことに「あ、僕、デイリーカスタマーなんだ。さっき買ったよ。」という返事が。

すぐに明らかになったのですが、この住宅街にはガネーシャのデイリーカスタマーがたくさんいて、ガネーシャの鐘を合図にお家から出て来るのです。

中には、二階から降りて来るのが面倒臭いのか、ベランダからロープでバケツを垂らして、その中の代金と引き換えにアイスを入れる、というツワモノもいました。

30分ほど経った頃には、ガネーシャのアイスのストックはなくなりそうに。

すると今度は、大きな容器に入ったアイスの素となる液体を、アイスの型に注いで、氷水の中に入れます。

20分ほどで、ガネーシャアイスの出来上がり。

アイスは3つのサイズに分かれていて、それぞれ5ルピー、10ルピー、20ルピー。

ほとんどの人は10ルピーのアイスを買いますが、中には20ルピーのアイスを10本買い占めるお母さんもいました。

 

一日どのくらい売れるのか聞いてみたところ、だいたい100本ほど売れるのだそう。

概算すると1000ルピーで、仮に毎日売ったとすれば30,000ルピー稼ぐことになります。

インドでは、大学卒業後新卒のお給料が月20,000ルピーほどと言われているので、教育を受けていない人の中では、収入は良いといえます。

しかし、炎天下の中重い荷台を運びながら毎日働かなければならないことや、体力勝負の仕事であるため、事故や病気、または老化によって、仕事を続けることが困難になりやすいことを考えると、なかなか厳しいお仕事です。

始終、穏やかな表情を浮かべながら鐘の鳴らし方や屋台の押し方(方向転換するのがとても難しい!)など、様々なことを教えてくれたガネーシャ。 妻と二人の娘を養うために、毎日一生懸命働くお父さんの姿は、とても偉大でした。

 

【長岡里奈さんの参加したビジネスインターンシップの詳細はこちら!】