約束と違う!?海外インターンの仕事内容を巡るインド人との仁義なき戦い
【海外インターン体験記】【連載2】慶應義塾大学 長岡里奈

ナマステ!

SFCを休学し、インドのマーケティングリサーチ会社で5ヶ月間の海外インターンシップを行っている、おかりなです。

「口が達者」「議論・交渉がうまい」ことで有名(?)なインド人。

海外インターン開始早々、私も仕事内容を巡ってインド人と戦うことになりました。

今回は、インターン開始から1ヶ月の模様をお伝えします!

インターン初日。

これから5ヶ月間通うのはどんなオフィスだろう、一緒に働く同僚はどんな人かな、と、期待に胸を膨らませて出社しました。

人事の人から簡単な説明を受け、秘密保持の契約書にサインして、自分のデスクに移動。

「上司のサクシ(仮名)が後1時間くらいでくるから、待ってて」と言われ、待つこと1時間。

インド人に最長3時間待たされた経験のある私は、時間通りに現れたサクシに感動すら覚えました。

しかし、それも束の間。

サクシ曰く、「今日から2週間は私が研修を担当するけど、忙しいから5時まで待ってて」というのです。

そこで、既に働いている中国人インターン生に業務内容に関する資料を貰って読んだり、みんなが働いている様子を観察していたのですが。。。

・・・あれ?これって完全にマーケティングリサーチとは関係ない、特許技術特許調調査事業の営業じゃん!と気付いてしまったのです。

有給で働いている以上、企業側の事業に合わせることは不可欠であり、日本人インターン生には必然的に日本企業への営業が期待されることは、渡印前から理解していました。

そのため、面接にて「インターン内容は、日本企業への営業半分、マーケティングリサーチ半分」「インド市場のマーケティングリサーチをやらせてほしい」と交渉し、先方も同意してくれていたと思っていたのですが、まさか、マーケティングリサーチ以外のサービスを日本に営業することになるとは、予想していませんでした。

インターン生の仲間との一枚

「業務内容の半分は営業でも構わないと伝えていたし」「この業務も面白そうだ」と思った私は、とりあえず1ヶ月間、知的財産・技術調査サービスの日本法人営業をやってみることに。

まずは自社のサービスを理解するために、知的財産法に関する文献や自社が過去に納品したレポートを読み込みます。

もちろん全て英語だったため、わからない専門用語が多く、Google翻訳とにらめっこしながら知識を詰め込みました。

上司のサクシはとても面倒見が良く、頭の回転が早く、営業成績も良いいわゆる「デキる女」で、特にクライアントとのミーティングでは、対応の仕方から学ぶことが多かったです。

彼女は入社5年目ですが、インド企業は人の出入りが激しいため、彼女が最も古株で、部長として部を引っ張っています。

業務を通して、様々なことを学びましたが、特に日本企業がよくも悪くも他国の企業とレベルがかけ離れていることが印象的でした。

様々な企業に営業をしているのですが、日本企業の英語力の欠如や、新しいことへの敷居が高いという風土を肌で感じます。

日本以外のクライアントとは、英語でディスカッションが可能であるのに対して、日本企業相手である場合、私が日本語に通訳する必要があったり、他国、特に欧米の企業は、新規の営業やテレビ電話など新しいものを二つ返事で快諾するのに対して、日本企業は古くから慣れ親しんだものしか使わないという姿勢の場合が多いです。

しかし同時に、それでもなお日本企業が世界を相手に戦えているのには理由があるということも、実感しました。

例えば、日本企業の同業者同士のネットワークが強固な上に、ジェトロなど企業をサポートするシステムも整っているため、英語力が欠如していたり新しいものを拒んでいても、必要な情報を手に入れることができます。

また、日本企業の多くが、一つ一つの事柄に対するチェックが厳重で、社内の人間や他のクライアントが今まで気づかなかった問題点を指摘されたこともありました。

オフィスのエレベーター横でくつろぐ野良犬が毎朝お出迎えしてくれます。

1ヶ月、日本法人営業を続けている間、日本とインドのアイセック担当者に、仕事内容が約束と違うことを相談しました。

すると、日本もインドも、スピーディーに対応してくれ、インターン先の社長と人事担当者に話をしてくれました。

自分自身も、CEOとCOOに対して話し合う時間が欲しいと訴えていましたが、海外出張など多忙を言い訳に先延ばしになっていました。

私だけではなく長期的な利害関係のある第三者からも訴えることによって、1ヶ月後に話し合いの機会を設けることができるようになりました。

 

そして、CEO、COOとの話し合いの当日。

話し合いは予想外に穏やかに始まりました。

実はCEOとCOOは夫婦で、COOは日本語に興味をもち、数年間日本語を勉強していたのだそう。

私の仕事用ノートをパラパラとみて、日本語を読んでみたりと、お茶目な一面を見せるCOOを横目に、CEOは「日本語学校にたくさんのお金を費やしたのに、ほとんど忘れちゃってるからね」と冗談っぽく笑っていました。

そんなアイスブレイクの達人ですが、議論となると、とても戦略的。

私が「マーケティングリサーチができると約束されたからこの会社に来た。できないのであれば辞める。」と申し出ると、丁寧に謝った上で、「マーケティングリサーチ担当の部署と兼任できるよう手配する」と約束してくれました。

あまりにも早い解決にびっくり。

しかし、それだけでは終わりませんでした。

ご機嫌になった私に対して、CEOはさらに、日本人正社員のリクルーティングや、家族の勤めている会社を紹介するなど、様々な業務を依頼して来ました。

まさに、ギブ・アンド・テイクテイクテイク!といったところです。

(実際にはギブではなくて約束を果しただけなのにも拘らず、です。)

同僚と肩を並べて仕事をする私。

やっと、私のしたかったマーケティングリサーチをすることができるようになり、一安心。

相手に対してメリットを提示しつつ、自分も最大限利益を得ようとする。

そんな、貪欲なインド人ビジネスマンの一面が見られました。

 

これから、また新しい業務内容で、新しいことをどんどん吸収していきたいと思います!

 

【長岡里奈さんの参加したビジネスインターンシップの詳細はこちら!】